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上原善広「日本の路地を旅する」 [読書(教養書・実用書)]

一か所滞在ではなく、移動しまくる旅行が多いので、良く聞く「旅行に行ってゆっくり読書」なんてありえないよな、と思っていましたが、久し振りのヨーロッパ、結構読みました。

行き帰りの長時間の飛行機はもちろん、バスの移動でも車窓を楽しみつつ、飽きたら暇つぶしに音楽を聴いたり、読書をしたりするのも悪くないです。もちろん、そういうことが出来るのは、KindleやiPodのおかげですし、逆に海外だと通信料が高いのでスマホいじりをしないからかも知れませんね。

ということで、ブルガリア旅行の読書その1。


日本の路地を旅する

日本の路地を旅する

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/06/10
  • メディア: Kindle版



この著者の本は「被差別の食卓」を読んだことがあり、なかなかユニークで興味深かったので、引き続き読んでみました。「路地」というのは、普通の路地のことを言っているのではなく被差別部落のことで、大阪の被差別部落出身である著者が、全国の同様の街を巡る旅行記で、これまたユニークな旅行記となっています。

旅行をしていると街の構造というものに興味がわくもので、城下町というのはもちろん、ここは寺町、ここは赤線地帯などとわかると現在の街並みや賑わい具合が腑に落ちることがあります。

一つ面白かったのは滋賀県(彦根藩)と東京のつながりの話。滋賀県は祖父の出身地で、東京はまさに今住んでいるところです。東京にも皮革産業に従事している人がいますが、ルーツをたどると滋賀県出身の人が多いのだそうです。
江戸時代は獣の肉なんて食べなかった、というのは嘘で、牛肉も結構食べられていたそうです。その中でも滋賀県の彦根藩は藩を挙げて産業振興を図っており、それが今の近江牛につながっているのかも知れませんね。そうした経緯もあり、明治の初期に滋賀県から東京に進出してきたそうです。その後の好景気で様々な地域から進出した人が働くようになり、さらにその後の不景気で従事者が少なくなったということで、今ではアフリカ出身者が多いとか。

関東、というか人の出入りが多い東京にいると同和問題とか、今ひとつぴんときませんし、日本の各地でも人の出入りが多いところは混住が進み、かつてそこがそういった地域だったことも薄まっているようですね。差別された経験を持たないとか、自分が出身者だと言うことを知らない人もいるという若者の話も出てきます。ただ、著者自身が被差別部落の出身でもあることもあり、全国のそうした街やそこで暮らす人達を見る中で、自身の生い立ち、家族、人生、そして同和問題について考えていく記述もあり、そこはなかなか重いです。







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